12 July 2015

フィンランドの絵画 4 マリア ウィーク




Maria Wiik 1889

ヘレネ シェルフベックと ほぼ同時代に活躍した女性画家に マリア ウィーク (Maria Wiik 2 August 1853 - 19 June 1928 ) がいます。 彼女もヘルシンキで生まれ、ヘレネ シェルフベック(Helene Schjefbeck)の友達でもありました。



この絵のタイトルは Maailmalle (世界)です。 英語のタイトルではOut into the worldとなっています。 

これから出かけていく支度をしている女性。 足元にはカバンが見えます。 彼女のは毅然とした表情で衣服を整えているようなそんな仕草をしています。 

立っている彼女の後ろに座っているのはお母さんでしょうか。 自信に満ちた彼女の表情に対して、この老女の表情は複雑です。 心配、と あきらめの混ざったようななんとも頼りない表情。

この絵は1900年 パリの万国博覧会で 銅メダルを受賞しています。 


  
                                                                       Akseli Gallen-Kallela 1893  
 
さて、この絵のタイトルは Windswept Girl 日本語では「風に立ち向かう少女」とでも言うのでしょうか。 この絵はAkseli Gallen-Kallela (アクセリ ガーレン‐カッレラ)の作品です。

場面は崖の上、強い風が吹いています。 彼女の髪も風に流され、スカートも大きく揺れています。下に描かれているのは湖でしょうか、それとも海でしょうか。 水面が荒れています。

背景は全く違う絵ですが、この少女の動作はマリア ウィークの作品と殆ど同じです。 ガーレン‐カッレラは室内から屋外に場面を変えて同じようなモチーフの絵を1893年に描いています。

私のフィンランド語の知識はまだまだ学術書が読めるまでに至っていませんので、この二人の画家にどのような交流があったのかはわかりません。 

ただ、両画家とも、ほぼ同時にパリに滞在していますし、フィンランド人同士、交流があったことは容易に想像できます。 

画家が他の画家のモチーフを利用することはよくあることですが、外の世界に旅立つ支度をしている女性の姿を疾風が吹いている崖の上に立つ少女の姿として現していることが非常に興味深く、多くを物語っている作品だと思います。


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